投資を始めようと思っている人へ『敗者のゲーム』書評

書評

来年からつみたてNISAの新制度が始まります。

NISAは素晴らしい制度なのでぜひ使うべきですが、当ブログの読者の方にはもしかしたら

何に投資していいのか分からない。。そもそも投資ってやったほうがいいの?

という方もいるかもしれません。

本書はそんなかたにおすすめできる本となっています。

ただ、本書『敗者のゲーム』は、少し難解な部分も多いので、当ブログでできるだけ分かりやすく内容を紹介していきます。

また、投資をもうやっている方にも参考になる内容なので、ぜひ読んでいただければと思います。

投資市場は敗者のゲームである

本書では、いきなり投資市場は敗者のゲームであると主張します。

え?投資はやっぱりやっちゃダメなの?

と思うでしょうが、本書が伝えたいのはそうではありません。

よく読むと、筆者は個別株やアクティブファンド、デイトレードなどを敗者のゲームであると言っています。

これらはリスクが高く、専門家やプロでも予測するのが難しい投資です。

本書では、

一流大学卒の優秀で勤勉なプロが日々市場の動向を見ている。

個人投資家(素人)がそこに参戦したとして勝てるはずがない。

と主張します。

まあ確かに素人が投資のプロに勝てると考えるのは冷静に考えればおかしな話です。

例えるならサッカーの素人がプロサッカー選手に挑むようなものです。

投資をするならインデックスファンド一択

では、投資が全てダメなのかと言われるとそうではないと筆者は言います。

しかし、インデックスファンドは市場に連携して株価が動くため、長期的に見ればかなりの確率で勝てる。

実際、この20年間、インデックス投資は、トップ4分の1のその上位2分の1にある。

ここでインデックスファンドとはなにか補足します。

インデックスファンドとは、簡単に言えば株の詰め合わせパックのことです。

例えば、S&P500というインデックスファンドは米国を代表する上位500社の株を詰め合わせたパックというイメージになります。

これの何がそんなに良いのかというと、個別株なら会社が不祥事を起こしたり、業績不振が続いたりすれば株の価値は下がります。

しかし、インデックスファンドはたくさんの会社に分散投資をするため、一つの会社の株価が下がっても大勢に影響がないのです。

さらに筆者の主張の通りここ数十年間インデックスファンドの株価は上がり続けているため、今後も高い確率で上がっていくことが予想されます。

インデックスファンドは手数料が安い

また、インデックスファンドの利点として、手数料が安いというものがあります。

本書によると、アクティブ運用の手数料は1%強かかるのに対し、インデックスファンドでは0.1%かそれ以下です。

実際、僕が買っているインデックスファンドにも手数料は0.1%より低いものがありました。

手数料なんて大したことないでしょ

と思うかもしれませんが、長期の運用となると手数料の影響はかなり大きいです。

たった1%の手数料も、長期間蓄積されると巨額になるのです。

本書から引用します。

一つ例を示そう。2人が10万ドルから投資を始め、毎年それに1万4000ドルずつ25年間積み立てるとしよう。1人は手数料が1・1%のマネジャーを選び、もう1人は0・1%を選んだとする。その差は、「わずか1%」だ。25年後、両者ともに100万ドル以上得られたが、手数料0・1%の人は140万666ドルになったのに対し、1・1%の人は114万5243ドルになり、その差額は、25万5423ドルにのぼる。

どうでしょうか。このように手数料は馬鹿にならないのです。

もし、インデックスファンドを買おうと思った方は、手数料の安いものを選ぶと良いかと思います。

投資計画を立てよう

私たちが敗者にならないためには、投資計画を立てることが大切だと筆者は主張します。

なぜ計画を立てる必要があるのか?

それは個人個人によって置かれている状況が違うからです。

世の中には若くしてめちゃくちゃお金を稼いでいる人もいれば、高齢でもお金が全くないという人もいます。

自分が置かれた状況によって投資の仕方というのは変わります。

若い人はある程度リスクを取ることができます。なぜなら投資で失敗したとしても、今後働いて稼げばいいだけですから。

しかし、高齢になればなるほどリスクを取りづらくなります。投資で失敗し大金を失い、働こうにも働けず生活保護を受ける。。という道になりかねませんからね。

まとめ

本書の結論を言えば、素人はインデックス投資をしとけということになります。

実際インデックス投資のメリットはかなり多いため、プロの投資家でもない限りインデックスファンドを積み立て投資するのが無難ですね。

実際僕もずっと積み立てNISAでインデックスファンドを買い続けていますが、今のところ順調に資産は増えています。

冒頭でも述べましたが、来年から積み立てNISA制度が改正されさらに使いやすくなります。

この機会に積み立てNISAをしようと思っている方は、ぜひ本書を参考にしてみてください。

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