ミニマリストとは何なのか?「もう僕たちにモノは必要ない」書評

書評

塩レモンです。

ミニマリストという存在をご存知でしょうか?一般的には、家に物がほとんどない人のことをミニマリストと呼んでいます。

今日はそんなミニマリストブームの火付け役とも言える方の著書を書評していきます。

どんな本?

本書はミニマリストである著者が、自分の過去の経験や他のミニマリストへのインタビューなどを交えながら、独自の論を展開していくという体を取っています。

ミニマリストって言葉はきいたことあるけど、よく知らない

という方や、

ミニマリストに興味がある!

という方におすすめです。

本書はビジネス書ではありますが、堅苦しさや難しさはないので、読書初心者の方にもおすすめです。

著者はもともと汚部屋に住んでいた

今でこそ著者はほとんどモノを持たないミニマリストですが、以前は違っていたと言います。

ぼくは典型的な「汚部屋」出身だ。汚部屋からの反動ミニマリスト。以前のぼくは全然モノ が捨てられないタイプだっ た。

佐々木典士. ぼくたちに、もうモノは必要ない。増補版 (ちくま文庫) (p.41). 筑摩書房. Kindle 版.

汚部屋に住んでいたと言うから驚きです。

そんな状態からどうやってミニマリストに?

と思いますよね。

著者がミニマリストになれたのは、いくつものルールを作ってモノを手放していったからだと言います。

そのルールについて僕が印象深かったものを紹介します。

モノが増えてしまう理由

ルールを説明する前に、まずはモノが増えてしまう理由を考えてみます。

引用です。

モノを持っていることには、いつしか「慣れ」「飽きる」。人の神経ネットワークは「差」 自体を刺激として検出する仕組みだった。だから別の「差」としての新しいモノが欲しくなる。もっと大きい「差」としてより高価なモノが欲しくなる。新しいモノにもすぐ「慣れ」「 飽き」、いつまでたっても満足できないから、また別の新しいモノに手を出す。

佐々木典士. ぼくたちに、もうモノは必要ない。 増補版 (ちくま文庫) (p.67). 筑摩書房. Kindle 版.

新しい効果なモノが欲しくなる心理はこの慣れと飽きることにあるという着眼点は面白いと思いました。

言われてみれば、モノが欲しくなるのは今自分が使っているモノに慣れてきた頃に多いですよね。

また、こうも述べています。

何の目的のためにそんなにたくさん必要でないモノを持とうとするのか。そこまでしてモノ を持ちたい目的とは何なのか? 結論から言おう。それは「自分の価値を伝える」目的だ。

佐々木典士. ぼくたちに、もうモノは必要ない。 増補版 (ちくま文庫) (p.69). 筑摩書房. Kindle 版.

ブランド物や高級外車を欲しがる人は、自分の価値を高く見せたいという心理が働いているということですね。

僕はブランド物や高級車にはあまり興味ないのですが、自分の価値を高く見せたいという心理は理解できます。このブログを書いているのも、その心理から来ていると言っても過言ではありません笑

得られるものに目を向ける

では、ルールの解説に参りましょう。

1つ目は「得られるものに目を向ける」です。

いざモノを捨てようと思っても、

モノを捨てると何か失った気分になってしまう

という方が多いと思います。

買った当時は良いと思って買ったわけですから、その気持ちはよく分かります。

そういうときに思い出していただきたいのが、以下の文です。

手放すというと単に失うだけ、単なるマイナスになり、ただ損をしてしまうような気分になる。この気持ちにもサヨナラしよう。手放すことで得られるものは想像以上にたくさんある。時間、スペース、掃除のしやすさ、自由、エネルギー。詳しくは4章で説明するが、手放すことで手に入るものは、本当に無限にある。

手放すときに、失うモノのことだけを考えるのではなく、手放すことで得られることに目を向けよう。

佐々木典士.ぼくたちに、もうモノは必要ない。増補版(ちくま文庫)(p.83).筑摩書房.Kindle版.

実は、捨てることは何かを得られる行為でもあったのです。

僕は捨てづらいものはこのことを思い出して、捨てるようにしようと思いました。

人からのプレゼントはどう捨てる?

捨てづらいものナンバーワンと言ったら、人からのプレゼントですよね。

売るわけにも、誰かにあげるわけにもいかない。僕含め

なかなか人にもらったものは捨てられない…

という人は多いはず。本書ではこんなことが書いてありました。

最後に感謝をしながら手放す。モノを作ってくれた人に対して、もらった人に対して「ありがとう」という気持ちをいっぱいにしながら手放す。疎ましい気持ちと一緒に持ち続けるよりも、感謝の気持ちとともに手放した方がよほど美しい。手放すときの強い感謝は、モノ自体が失くなっても自分の中に強く残る。そうして残ったものこそが、本当に大切なものだと思う。

佐々木典士. ぼくたちに、もうモノは必要ない。 増補版 (ちくま文庫) (p.140). 筑摩書房. Kindle 版.

必要なものはモノではなく感謝なんだと言うわけです。

人からもらったモノは感謝をして手放す、それが双方にとって一番の結果なのかもしれませんね。

読了後の感想

本書を読むまで僕はミニマリストという存在に少し興味があるだけでした。

しかし、本書を読んでからはいくつものモノを手放し、著者ほどではないですが身軽になれました。

モノを手放す作業をすると、どれだけ自分がモノに縛られていたかが分かります。

そして、本当に大切なモノに目を向けることができます。

ミニマリストというのはモノを持たないのではなく、真にモノを大切にしている方たちなのだとその時気づきました。

気付くきっかけになった本書に感謝です。

では今回は終わりです。また明日!

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