そんなつもりで言ったわけじゃないのに!が起こる理由『だれもわかってくれない』書評

書評

塩レモンです!今日も本紹介張り切っていきましょう!

どんな本?

今回はハイディグラント・ハルバーソン教授の『だれもわかってくれない』という本です。

人間は他者のことを誤解したり、されたりしますよね。例えば、初対面で会った人のことをすぐに「この人とは合わない」と判断したけれど、後で話してみたらめちゃくちゃ気が合った、みたいな。

本書では、「なぜこんなことが起こるのか?」「なるべく誤解されないようにするにはどうすればいいのか?」という疑問に答えてくれる本となっています。

 他者を誤解したり、誤解されたりしがちだという方は必読です。

僕自身、当てはまっている部分が結構あってかなりためになりました。

それでは、内容について触れていきます。

誤解を生むバイアス

人間というのはバイアスというものを持っています。これは脳のバグみたいなもので、バイアスが他者を誤解することに繋がっていきます。

本書では、その中でも代表的な2つが紹介されています。

確証バイアス

認識を左右する憶測の中でも 、もっともよく行なわれて影響力が強いのは 、自分がそこに見出すだろうと予想しているものだけを見るという「確証バイアス」です。

例えば、ある人が優秀な人だと一度思うと、その人についての優秀な面ばかりが見えるという感じです。

初頭効果

初頭効果は簡単に言うと、人の印象は初対面の印象に大きく依存するというものです。

具体的には、初対面の印象は約7秒〜2分で決まり、その印象が3ヶ月〜半年は持続すると言われています。

クラス分けで最初に陰キャなイメージをみんなに与えてしまうと、友達が出来づらいのはそういうことだったんですね…笑

この初頭効果について理解しておけば、自分の初対面の印象を良くし、相手の初対面の印象を疑うということができます。

3つのレンズ

本書では、人間は3つのレンズを使って他者を判断していると言います。

この3つのレンズの考え方はとても面白いので、ぜひ覚えてみてください。

信用レンズ

信用レンズは初対面の人を見るときに使われます。そのとき以下の2つの疑問に瞬時に相手を照らし合わせます。

Q1相手が自分に対して好意的な意図を持っているかどうか。つまり自分にとって敵なのか味方なのか。

Q2相手に自分の意図することを実行するだけの能力があるかどうか。

つまり、人間的な温かみ能力ですね。

他者に初対面で良い印象を与えるためにはこの2つを意識しておくだけでもかなり違うでしょう。

パワーレンズ

このレンズの役目は実にシンプルで 、それは「こちらが有用かどうかを見極める」ことです 。

またポイントとして、力がある人は 弱い立場の人に対する見方が歪む可能性がある一方で 、弱い立場の人は、強い人に対する見方が歪むことはめったにないという特徴があります。

つまり、会社や学校での上司や先輩、親、教師などの上の立場になると、このパワーレンズが発動するということです。逆に後輩や、子供、生徒はこのレンズは発動しません。

例として、強い立場の人は共感力が下がるというものがあります。この特徴によって、パワハラやいじめなどが起こってしまうと考えられます。

エゴレンズ

エゴレンズの働きは「自分が優位になるようにものごとを見る」ということです。人間は他者より自分の方が優れていると思いたがる生き物なのです。

例えば、「レイク・ウォビゴン効果」というものがあります。別名「ポジティブバイアス」とも呼ばれ、これは自分の能力は人並み以上であると認識するバイアスです。

自分は人並み以上には頭がいいだろう、自分は人並み以上には容姿がいいだろう、とほとんどの人が思っているのです。

人間とは愚かな生き物なのだなぁと再認識しました笑

最後に

もう少し書きたかったのですが、今回は字数も結構いっているのでこのくらいで。

個人的に3つのレンズの話が一番面白かったですね。この3つのレンズを理解しておくだけで、世の中のニュースや日々の出来事についてなぜこんなことが起こるのかが理解できます。

そのほかにも面白い理論や研究がたくさん載っているのでぜひ読んでみてください!

では、また明日!

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