『僕らはそれに抵抗できない「依存症ビジネス」のつくられかた』書評

書評

塩レモンです。今日はちょっと怖い本の書評をしていきます。

あ、心霊とかそういうのじゃないですよ。

どんな人向け?

最近街を歩いていると、歩きスマホをしている人が目につくことが急激に増えました。

みんな取り憑かれたかのように暇さえあればスマホです。

もちろん、スマホやSNS、ゲーム、ネットフリックスなどは便利ですし、なにより楽しいです。

しかし、これらの恐ろしさを知っている人はほとんどいません

本書は現代人への注意喚起から対策法までを心理学の専門家が詳しく説明しています。

これを読めば、スマホに操られる側ではなく、スマホを操る側にまわることができるでしょう!!

スマホの危険性を知っておこう!

 新時代の依存症「行動嗜癖」とは

本書では新時代の依存症と言われている、「行動嗜癖」に注意しろと促しています。

何らかの悪癖を常習的に行う行為(これを行動嗜癖という)は昔から存在していたが、ここ数十年で昔よりずっと広く、抵抗しづらくなり、しかもマイナーではなく極めてメジャーな現象になった。

また、著者は

行動嗜癖には6つの要素がある。

と言います。

その6つとは簡単に言うと、

1.目標

2.正のフィードバック

3.進歩の実感

4.難易度のエスカレート

5.クリフハンガー(解消されない緊張感)

6.社会的相互作用

となります。

流石に全部説明するのは無理なので、このあとでクリフハンガーと社会的相互作用について少し触れようと思います。

ネットフリックスが生んだ新しい依存症

ネットフリックスはアメリカなどではかなりの大規模なプラットフォームになっていて、最近は日本でもよく聞くようになってきました。

知ってるし、使ってる!

という方も多いと思います。

僕も使ったことはあるんですが(今は解約してます)、コンテンツの多さに驚きましたね。

これだけのコンテンツが月額1000円以下で楽しめる。

もはや革命と言ってもいいでしょう。

しかし、メリットばかりではないのです。

ネットフリックスは2012年8月に自動再生と呼ぶ新機能を導入した。この機能使うと、1話が終わると自動的に次のエピソードがロードされ、5秒後には再生が始まる。1つのエピソードが手に汗握るクリフハンガーで終わったならば、このまま待っていれば次が始まりクリフハンガーが解消されるというわけだ。

ここで、クリフハンガーとは解消されない緊張感と訳されます。

例えば恋愛ドラマで、あるエピソードの最後に告白したのに、結果はそのエピソードでは分からないとなると続きが気になりますよね。この状態のことを指します。

ネットフリックスはこのクリフハンガーをうまく利用しています。

ネットフリックスやAmazonプライムビデオを使っている人なら分かると思いますが、クリフハンガーを解消する自動再生機能は一見便利に思えます。

しかし、ちょっとだけのつもりがいつのまにかドラマを一気見してた、という経験は誰しもあると思います。

日常生活に支障がないくらいならいいですが、廃人のようにネットフリックスを見続けるということになったら目も当てられません。

1話だけ!と思ってアニメを見ようとしても、止まらなくなるよな~

インスタグラムはなぜこんなに流行るのか

今若者に大人気のインスタ。日本ではTwitterのほうが栄えているイメージですが、世界的にはインスタの強さは圧倒的です。

僕はインスタにはまだ手を出していないのですが、みんながハマる理由は分かります。

インスタは行動嗜癖の要素の1つ、社会的相互作用を最高に刺激します。

いいね!、リツイート、フォロワー、etc…

承認欲求というものを人間は誰しも持っているのですが、これをダイレクトに刺激してくれるインスタはかなり中毒性が高いのです。

社会的承認を受ける、すなわち他人と自分の価値観が一緒だと認めたもらえるというのは、自分が同じ考えを持つ集団に帰属しているしるしになる。

 つまり、いいね!をもらうと他人から認められた感覚を得られ、安心するのです。

ああ、私の存在がみんなに認められたんだ、と。

依存症に立ち向かうための解決策とは?

ここまでは依存症ビジネスの危険性について書いてきましたが、最後に依存症に立ち向かうための対策を書いて終わろうと思います。

本書にはいろいろな対策法が書かれていますが、根本的にスマホやネット依存を治すには、結局習慣を変えるしかありません。

習慣化のテクニックについては以前記事で紹介した超習慣術という本が役立ちます。よければ見てみてください↓

人生変えたいなら習慣を変えろ!『超習慣術』書評
もうすぐ新生活が始まります。ワクワクとドキドキを感じている学生や社会人の方は多いのではないでしょうか。そして、今度こそ人生を変えるぞ!と意気込んでいる方もいるかもしれません。僕もそんな中の一人です笑...

今回は一つだけ面白いテクニックを紹介して終わろうと思います。

その名も「行動アーキテクチャ」

どんなテクニックかというと、誘惑が可能な限り存在しない環境を作るというもの。

例えばスマホを寝室に持ち込まない、などですね。

シンプルですが、効果は高いので是非試してください!

今日はここまでです。それでは、また明日!

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