塩レモンです。
今日はファンと呼ばれる人たちがどうやって作られるのか、そしてどのような振る舞いをするのか、などを分析した本を紹介します。
ちょっと前に読んだ本なので、忘れている部分もありますが、できる限り思い出して書きました!
どんな本?
今回は、『ファンダム・レボリューション SNS時代の新たな熱狂 ゾーイ フラード=ブラナー、アーロン M グレイザー』を書評していきます。
本書は米国で人気のクラウドソーシング・ホビー会社「スクイッシャブル」の経営者がファンダム(ファンの集団のこと)を分析した本となっています。
ファンの作られ方や、ファンがどういった振る舞いをするのか、そしてファンの管理方法などが実例や研究をもとに述べられています。
フォロワーやファンを獲得したい!
という方や、
ファンビジネスを成功させたい!
という方におすすめです。
僕自身発信を続けている身なので、とても興味のあるジャンルです。
消費者をファンに変えるには
本書では消費者とファンという存在を分けて考えています。
消費者とは商品を買うだけの存在ですが、ファンはもっと熱狂的でファン同士のコミュニティを作ったり、SNSで発信したりします。
そして、ファンを獲得するためには、消費者からファンに変える必要があると本書では述べています。
では、どうすれば消費者をファンに変えられるのでしょうか。本書では、
ただの消費者をファンに変えるには、活動に参加させるのが一番いい。できれば、消費から切り離された活動で、大きなグループの一員と感じられる経験がいい。そんなファン活動が、ファンダムの支柱になる。
ゾーイ フラード=ブラナー; アーロン M グレイザー. ファンダム・レボリューション SNS時代の新たな熱狂 (早川書房) (Kindle の位置No.774-776). 株式会社早川書房. Kindle 版.
と言っています。
ファンを形成するには、グループに所属しているという意識を持たせることが大切なんですね。
これは確かによく分かります。
例えば、僕はラブライブが昔好きでいわゆるファンだったんですけど、同じラブライブ好きのコミュニティに参加したりしてました。多分一人でファン活動をしていても長続きはしなかったと思います。
ファンダムの収益化
ファンダムは収益化に繋がることが本書で述べられています。
ソーシャルネットワークを使った収益化の最強ツールがファンダムだ。つまり、ファンの友達のグループを使って、売上につながる行動、特にマーケティングに関係する活動を起こすと、収益効果が高い。ソーシャルネットワークはニュースや情報を、最も影響を受けそうな人に最速で伝える、極めて効率のいいツールなのだ。
ゾーイ フラード=ブラナー; アーロン M グレイザー. ファンダム・レボリューション SNS時代の新たな熱狂 (早川書房) (Kindle の位置No.3130-3133). 株式会社早川書房. Kindle 版.
確かにインフルエンサーがおすすめしている商品を買ったり、好きなアニメのグッズを買ったりと僕も影響を受けているなと感じました。
ファンとはどのような存在なのか
それでは企業はファンを中心にして商品を展開すればいいのかと言われると、実はそうでもないらしいのです。
マーケティングの第一人者であるスティーブン・ブラウンは、
ファンは普通の人たちじゃない。すごく饒舌なのは確かだし、商品を心から愛してくれてもいる。それに積極的に商品を勧めてくれる。でも偏った人たちの集まりだ。みんなを代表しているわけじゃない。というか、まったく代表していない……〔中略〕……熱心なファンが集まるのはありがたいことじゃないのかって?すごく雄弁なファンと一緒に何かを作っていくのは素晴らしいことだって、マーケティングの教科書にも書いてあるから?ファンはブランドにとって要となる存在?答えは、ひとことで言うと、ノーだ
と言っています。
例えば、マンガ市場で考えてみます。
日本のマンガ市場はアメリカとカナダのマンガ市場の3倍です。これはアメリカのマンガはスーパーマンなどの一部のファンに向けた画一的なものが多いのに対し、日本のマンガは多種多様なものがあるからだと本書では述べられています。
日本のマンガはすごいよな。ワ○ピースとか。
熱狂的なファンの声は大きくなりがちですが、それにフォーカスし過ぎることは危険なんですね。
ファンを管理する
せっかくファンを獲得しても、金儲けに走ってファンの反感を買ったり、炎上商法と呼ばれるやり方で注目を引いて失敗したりしてしまう人がいます。
では、どうやってファンを管理すればいいのか。本書では、
ファン管理で一番大切なことは、グループの一体感を保つことだ。ファンをつなぎとめることを優先し、カネ儲けはその次に考えた方がいい。
ゾーイ フラード=ブラナー; アーロン M グレイザー. ファンダム・レボリューション SNS時代の新たな熱狂 (早川書房) (Kindle の位置No.2975-2976). 株式会社早川書房. Kindle 版.
と言っています。
まずはグループの一体感を保つことが重要なんですね。
僕も駆け出しながら発信している身として、刺さる言葉でした。
広告付けたり、アフィリエイトをやったりするのはもう少し経ってからのほうがいいかもしれない…
とちょっと考えたり。ただ、収益がないとモチベも保てないでしょうし、バランスが難しいですね。
最後に
どうでしたでしょうか。
本書は読み物としてはとても面白いのですが、大事なところをピックアップしようと思うとなかなか大変でした^^;
そのため、解釈がちょっと違っていたり、大事なところを捉えきれていない可能性もありますが、そこはご容赦ください。
もっとしっかりファンダムを学びたい!
という方はぜひ本書を手にとってみてください!
今回はこれで終わりです。また明日!
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