塩レモンです。
皆さん幸せになりたいですか?
当たり前だろ!
という方が大半だと思います。
しかし、あなたは幸せになるためにお金を使っているでしょうか?
もちろん使えている!
という方は本当に正しい使い方をしているのかが本書で明らかになります。そして、
何にお金を使えば幸せになれるのか分からない…
という方にもぜひ見てほしい内容となっています!
幸せはお金で買える?
「幸せはお金で買えるよ!」なんてインフルエンサーが下手に言うとめちゃくちゃ叩かれそうですが、実際はどうなのか気になりますよね。
人間の幸福度は半分が遺伝子で決まると言っている研究者もいるらしいですが、それでも幸せを求めたくなるのが人間です。
僕自身、不幸せよりは幸せのほうがいいですし、
幸せがお金で買えるならぜひ買いたい!
という思いで本書を読みました。
本書は幸せになるためのお金の使い方をテーマとしているので、いくらお金を使っても幸福になれない、お金はないけど幸せになりたいという方にはぜひおすすめの内容です。
経験を買う
本書でまず紹介されているのは、モノではなく経験を買うということです。実際、モノを買っても幸せなのは買った直後だけで、長期的な幸せは得られないことが分かっています。
例えば、引っ越しをしたドイツ人を対象にした調査では、引っ越しした人々の新しい家に対する満足度はかなり上がりました。しかし、生活に対する満足感、つまり全体的な幸福感はまったく向上しなかったのです。
それに対し、経験を買うことは長期的な幸福をもたらすことが分かっています。
本書では、経験を買うときのポイントとして、以下の4つのことに注意すると、より大きな幸福が得られる確率が高まると述べています。
・他の人々と交わることによって、社会的なつながりが生まれるような経験。
・この先何年にもわたって楽しい気持ちで繰り返し語ることができる思い出話につながる経験。
・あなたが感じている自分という人間、あるいはあなたがなりたいと思っている自分像に密接に結びつく経験。
・他の選択肢と簡単に比較することができないめったにないチャンスを与えてくれる経験。
買うべきは経験。言われてみると納得ですが、どうしてもモノを買ってしまいがちなんですよね。
AirPodsPro買うの我慢して、スカイダイビングでもやってみようかな笑
ご褒美にする
人間は良くも悪くも同じことをしたり、同じものを食べたりすると、だんだんとその感動は薄れてきます。
例えば、子供の頃はご褒美のお菓子がとても美味しく感じたのに、大人になっていつでも買えるようになると、何のありがたみも感じなくなってしまいます。日本や欧米などの裕福な国ほど、小さな喜びに鈍感になる傾向にあります。なんか皮肉ですね。
チョコレートを使った実験を紹介します。
チョコレ ートを味わったあと、一部の学生たちには、1週間チョコレ ートを食べない約束をしてもらいました。そして別の学生たちには、チョコレ ートが 1キロ入った袋を渡し、気持ち悪くならない程度にできるだけたくさんチョコレ ートを食べてもらいました。
チョコレ ートの袋をもらって帰った学生たちは幸運だったように見えるかもしれません。ところが、この思いがけない甘い授かりものは高くついたのです。
翌週戻ってきて、またチョコレ ートを試食したとき、1週間前ほどおいしく感じられませんでした。次の週にチョコレ ートをおいしく食べられたのは、1週間まったくチョコレ ートを食べなかった学生たちだけでした。
そもそも僕はお菓子は食べるべきではないと思っていますが、それでも食べたくなるときはあります。なので、人に貰ったお菓子を食べてもいいという決まりにしています。このルールのいい点は欲望を抑えやすいことと、食べたときの喜びが大きいことですね。
また、倦怠を防ぐ手段として、目新しさを加えるという方法が紹介されていました。
例えば、恋愛関係は目新しさを加えていくと、長続きしやすいことが分かっています。本書で紹介されていた実験では、パートナーと初対面のように接してもらった恋人たちは、恋人との会話からかなり多くの喜びを感じました。新鮮さの与える影響は結構大きいんですね。
恋愛関係を長続きさせるには、新しいスポーツやアクティビティをしたり、行ったことのない場所を旅行したり、したことのないプレイをしたり、とかも良さそうですね。
恋愛関係だけではなく、日々の生活に目新しさを加えたり、好きなことをご褒美にすることでより大きな喜びが感じられるかもです。
時間を買う
3つ目の方法は「時間を買う」です。これは分かりやすいのではないでしょうか。
時間というのは全ての人に与えられた平等な資源であり、この資源をどう使うかで人生が決まると言っても過言ではありません。
では、具体的に何の時間を買えばいいのでしょうか。いちばん良い例は通勤時間です。本書では、
通勤に片道 1時間かかる仕事に就くと、幸福にネガティブなインパクトを与えます。しかもそのインパクトは、失業するのと同程度の強さなのです。
長い通勤を受け入れることで、よい家に住み 、よい仕事に就くことができても、自分の家への満足度が低下し、仕事にもそれほど満足できなくなります。そして、余暇に対する満足度も低くなります。どうやら通勤は、時間の豊さをひそかに害しているようです。
通勤時間が幸福度に関わっているというデータを知っている人は、意外と少ないのではないでしょうか。家族がいてどうしても通勤に時間をかけなければならない、という方もいるとは思いますが、できるだけ職場の近くに住むのが吉ですね。
今思うと僕は高校時代、片道30分かけて高校までバイクで通っていたのですが、あの時間は本当に苦痛でしたね。
先に支払ってあとで消費する
4つ目の理論はどういうものかと言うと、簡単に言えば「楽しみにしている時間を作れ!」ってことですね。
こんな実験が紹介されています。
オランダで行われた 1000人以上を対象とした研究で、旅行客は、旅行の前の数週間のほうが、旅行後の数週間よりも、大きな幸福を感じることがわかりました。そして、人々は、 11月にクリスマスと新年を想像するときのほうが、実際に起こったクリスマスと新年の出来事を 1月に振り返るときに比べて、もっとたくさんの感情的なイメ ージをふくらませます。
この研究から、楽しみは後に取っておく方が幸福になれることが分かると思います。しかし、私たちは楽しみをすぐに消費してしまいがちです。
例えば、Amazonのお急ぎ便が分かりやすい例だと思います。通常便にする方が楽しみな時間が増え、幸福度は高まるのに、ついお急ぎ便を使って楽しみをすぐさま消費してしまいます。
なぜこのようなことが起こるかというと、「現在の威力」が凄まじいからです。
例えば、「今10000円貰えるのと、1週間後に10500円貰えるのとどっちがいい?」と聞かれたとしましょう。ほとんどの人は前者を選びます。しかし、1週間で500円増えるほどの割の良い投資は存在しないので、冷静に考えると圧倒的に後者の方が合理的です。
このように、人間は現在の楽しみを過大評価するというバイアスがあるわけです。このバイアスに逆らうのは中々難しいですが、
「大きな楽しみは先送りするだけで幸福になれる」
というのは覚えておくといいかもですね。
これからは、旅行の計画は早めに立てて、Amazonのお届けはできるだけ遅らせようと思います。
他人に投資する
最後の方法は「他人に投資する」です。
まずは引用です。
600人以上のアメリカ人を対象として私たちが行った調査で、私的総支出はほとんどの人の予算の大部分を占めていました。平均すると、向社会的総支出に対する私的総支出の比率は 1対 1 0より高かったのです。けれども、個人が自分たちのために使ったお金の額はその人の全体的な幸福度には関係がありませんでした。
では幸福度を予測するものは何なのでしょうか?それは、人にあげた金額でした。他人にたくさん投資すればするほど、幸福度は増したのです。個人の収入を考慮に入れても、向社会的総支出と幸福度とのこの関係は保たれました。驚くことに、このたった1つの支出カテゴリーの効果は、幸福度の予測における収入の効果と同じくらい大きかったのです。
ここまで来て「自分に金使っても意味ないで!」っていうのも面白いですよね。今まで、
他人への投資とかプレゼントとかって意味なくね?
という捻くれた考え方をしていたしょーもない僕ですが、このデータを見て衝撃を受けました。これからは、できるだけ他人へ投資することを目標にします(泣)
さいごに
5つ全部の理論が説得力のあるデータとストーリーを元に論じられいて、とても面白く、衝撃的な内容でした。特に5つ目とか。
本書を読んでから、書いてあった内容をいくつか試してみました。具体的には、マンガの購入をご褒美にしたり、友達にプレゼントを送ったり、なんかですね。
幸福度は上昇したのかはなんとも言えないですが、いいお金の使い方したな、とは思えました。他にも色々試していきたいですね。
以上で終わります!また明後日!
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