塩レモンです。
お待たせしました。今回はクリティカルシンキングの後編です。
時間がなくてなかなか出せずすいません。
早速行きましょう。
自分自身を省察する
自分自身を客観視するのは難しい
あなたは社交性が平均よりあると思いますか?
とアメリカの高校生に聞いた実験があります。
結果は、自分を平均以下であると答えた人はほぼ皆無でした。
この実験から分かることは、人間は自分自身を平均よりも良い人間、素晴らしい人間と考える傾向にあるということです(心理学ではレイク・ウォビゴン効果と言います)。
このようなバグを誰しも持っているので、自分を客観的に見ることはとても難しいわけです。
しかし、自分自身を客観視できない人は人間関係がうまくいかなかったり、非効率的な行動をしてしまったりすると本書では述べられています。
では、どうすればいいかというと、これらのバグを理解し、クリティカルシンキングを磨いていくことが大切なのです。
自己ハンディキャップ
例をもう一つ挙げると、自己ハンディキャップというものがあります。
これは簡単に言うと、最初から言い訳を作ることで失敗したときのショックを和らげるという方法です。
例えば、テスト前日にゲームをやってしまう人の心理を考えてみましょう。
テストで高得点を取りたいなら勉強するほうが合理的です。なのになぜゲームをしてしまうのでしょうか。
それは、勉強してテストの点数が悪かったら、自分の能力が劣っているという証明になってしまうからです。人間は自分が劣っている存在だと認識するのに耐えられません。
一方で、勉強をしないでゲームをしていれば、テストが散々な結果であっても。
勉強しないでゲームをしてたからしょうがない
という言い訳を作れるわけです。こうすれば、自分の能力が劣っていることにはなりませんから、ショックは小さくて済みます。
一見すると、自己ハンディキャップはいい方法に思えますが、長期的に考えると努力をしないクセがついてしまい、あとあと自分を苦しめることになるのです。
僕も自己ハンディキャップには気をつけています。
ちなみに自己ハンディキャップはすっぱいぶどうという話が有名だぞ
気になる人がいたら調べてみてくれ!
信念を分析する
皆さんは超常現象やオカルトを信じますか?あるいは信じている人が身近にいますか?
こう聞かれると大半の方がYESと答えるのではないかな、と思います。
ちなみに僕が会ったことのある人にも結構いました。
一方で、僕は全く信じていないので、信じている方には申し訳ないのですが、
なぜ科学的根拠がないものを信じられるのだろう
という疑問を昔から持っていました。
本書ではこの疑問に心理学を用いて答えてくれています。また、同時にオカルトにはまらないクリティカルシンキングも紹介されています。
自分自身で体験することの強烈さ
幽霊やオカルトを信じている人に
なぜ信じているの?
と聞いてみてください。その回答として大半の人が
実際に体験したから!
と言うと思います。
科学的に言うと、自分が体験したという根拠はかなり弱いのですが、自身の体験によって信念を決めるいう人はかなり多い気がします。
それはなぜかというと、体験には強烈なインパクトがあるからです。
幽霊は科学で証明されていないからいるとは言い切れないよね、とどんなに言葉で説明されても、体験という強烈なインパクトには勝てないのです。
この対策としては、難しいのですが自分の体験を疑うことです。
見たままを信じるのではなく、時には疑ってみましょう!
利用可能性ヒューリスティクス
体験の強烈さと関連するのが、利用可能性ヒューリスティクスというものです。
利用可能性ヒューリスティクスとは、自分が持っている情報で簡便に確率を計算する方法です。例えば、
自分が会ってきた人の中は原発に反対の人が多いから、国民の8割くらいは原発反対だろう
みたいな考え方のことです。
何度も不思議な体験をすると、利用可能性ヒューリスティクスによって、
何度も不思議な体験をするのだからオカルト現象はあるに違いない!
という信念が形成されてしまうわけです。
利用可能性ヒューリスティクスは日常でよく使う便利な方法ですが、大事なことはしっかり根拠を調べましょう。
最後に
長かった本書の紹介もついに終わりです。
今回紹介したクリティカルシンキングは、知るだけでなく使いこなすことが重要です。
気になった方はぜひ買って本書に載っている練習問題を解いてみてくださいね。
僕は全部解いてみましたけど、どの問題も洗練されていてためになりました。
今回は以上です。また次回!
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